■ 未来から今を考える
佐藤芳直さんは「船井幸雄氏に言われた『リーダーの仕事は未来創造業』という言葉を私はすごく大事にしているんです」と言う。
ところが、国のリーダーである今の政治家の多くは「今から未来」を見ているために、今に追われていると。
「いつの時代も、いいリーダーは、未来からの要請で今を決めてきたと思うのです。
こんな未来のためだったら今が苦しくても耐え忍んで、その未来にたどり着いてみたい。
それを語るのがリーダーの役目です。
現状の延長線上に未来はない。
だからこそ、私たちは未来を強烈に構築する力を持たなくてはいけないのです。
その時には、2つの物を捨てなければなりません。
一つは『私』、一つは『戦後の呪縛』です。
そして、日本人が追求してきた美に戻っていくこと。
日本人にとっての美とは、誰かを思いやる心、誰かのためになろうとする心、自分のことは後回しにして未来を考える心。
まさしく利他的な精神が日本人の中核です。
これから日本が希望の持てる国になるために、自分たちの過去の歴史を学ぶ機会をつくること。
また、濃密な人間関係を紡ぎ直すことが、ビジネスの上でも役立つキーワードになると思います」。