「狸と狢(むじな)」
1924年(大正12年)猟師と愛犬が獲物を岩穴に追い込むことに成功しました。
陽が傾いてしまい、日を改めようと一旦帰宅したのが、2月29日。
明けて3月3日のひな祭りに大きな狸を猟することができましたが、狩猟期間は2月一杯、3月に狸を狩猟したのは狩猟法違反だと送検され、猟師は狸ではなく狢をとったと主張も(狢は当時は狩猟法外)、有罪。
その後大審院までいき無罪となりました。
理由は、当時狸と狢の区別が判然としておらず、《事実の錯誤》《故意責任阻却》が妥当、狸であったとしても穴に追い込んだ2月29日が狩猟日であるとしたもの。
因みに、狸はイヌ科、狢(アナグマ)はイタチ科です。体格は似てますが住みか、習慣などの相違があります。