”老い”との付き合い
ある年齢を過ぎると”老い”との付き合いがとても大切になってくる。
先ず、忘れっぽくなる。身体が疲れやすくなり、僅かなことで具合が悪くなる。
無理に若さを誇示しても、その分あとで反動が来る。身体は中古品なのだ。
若い人にそれは理解できない。自分がそうであったように、未経験なことはわからないものだ。
だが、良いことも少なくない。豊かな経験と知恵のめぐらし方は、若い時代にはなかったものだ。
長く人生を生きた分だけ、時がもたらす変化を察知し、物事を長い目で見る感覚が備わる。
良く言えば、利口になる。悪く言えば、ずる賢くなる。
それが爽やかな香りを発するか、いやらしい匂いとなるかは、自分の心がけ次第であろう。
豊水(すこーれ8月号)