二つの人生
人との付き合いが苦手な人と上手な人がいる。
苦手な人の多くは自分に自信がなく、心を開くことができない。
ために、不要な警戒感を相手に与える。
警戒感は、疑心と憶測を生み、双方の心にはいっそうの距離がつくられる。
それは悪意と中傷の温床となりかねないものだ。
上手な人は、心を開いて付き合うから、相手も心を許し、善意の橋が双方に架けられる。
善意の橋は、それぞれの良質な部分を往来させ、互いの尊敬と信頼をつくりあげる。
尊敬と信頼は、双方の間で創造的なドラマを生み、互いの人生に何らかの果実を実らせるものだ。
これらの違いは、どこから生まれるのであろうか。
自分への愛情、自分への信頼、自分への希望、自分への善意など、それらを持ち合わせているか、否か。
その事が、二つの人生に大きな違いを生むことを、私たちは厳粛に受け止めるべきであろう。
(スコーレ、今月のことば、豊水より)