国別の幸福度ランキングについては、各機関が調査しているようですが、そんな調査で毎回高位にランキングされ、ある調査では2回連続で1位を獲得した国がデンマークです。
学校教育の中にほとんど、「テスト」がないんですって(ネットからの抜粋)。
英国・レスター大学のエードリアン・ホワイト氏(社会心理学)の研究調査によると「デンマーク」が幸福度1位にあげられています(2006年度、対象178カ国)。
ちなみに日本は90位だそうです。
この「幸福度調査」は、平均寿命・経済状況・教育 レベルなどを数値化して決められたものとされています。どうして日本は90位?わが国はいじめ・不登校・学級崩壊が各地で起きていますが、デンマークではそれらの問題は皆無だそうです
デンマークでも、けんかや仲間はずれは当然ありますが、話し合い、対話で解決する習慣が根付いているから皆無となっています。
デンマークでは、小学2年までは「読み・書き・計算」には重きをおかず、中学2年まではテストや評価も行なっていません。そして、授業も対話、会話形式で徹底されているそうです。一方、親の同意があれば喫煙・飲酒は14歳からOKで、子どもの自由が保障されています。そして、子どもの自己責任、自己決定が尊重されています。
デンマークが世界に誇る教育者「国父」として慕われているニコライ・グルントヴィ(1783~1872)の功績が多大な影響を与えています。
「国民高等学校(フォルケホイスコーレ)の創設者、詩人であり、牧師であり、北欧古典文学の研究者・政治家」。
彼は当時、民衆を軽蔑し、虐げる保守的・権威的な聖職者らから民衆を守り、自立させるために「対話の教育」を説きました。
グルントヴィは、文字による教育を「死の教育」、言葉による教育を「生の教育」として、生きた言葉による「対話」こそ、教育の生命線であると考えたのです。
そして、それを実行し、今日のデンマークの教育制度へと導いたのが、グルントヴィの弟子であるクリステン・コル(1816~1870)でした。
デンマークの「幸福度世界一」を生み出した、教育改革のえんげんは、「師弟関係」を基とした「対話教育」であった、と見ることができるでしょう。
寺田 治史の「生きた言葉」の「対話」こそ教育の生命線の記事から抜粋。
寺田 治史(学校心理学・武庫川女子大学教育研究所・カウンセリングルーム相談員・臨床教育学博士)